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ビバ!ワルモノ!

昨日は月曜日でした。
月曜日は、なんとなく水戸黄門を見ます。
いえ、決して、黄門様が好きなのではないのですが。
そもそも、水戸黄門の主役は、黄門様ではないと思うのです。
本当の主役は、各地でけなげに頑張る悪者の方々だと思います。
それが証拠に、悪者さんがしっかり悪っぷりを発揮すると、
俄然、おもしろくなります。
そして、悪者の皆様方がいなければ、黄門様は、
ただの徘徊じいさんになってしまいます。
黄門様は、もっと悪者さんに感謝してもいいくらいではないかと思うのです。

さて、そんな風に、悪者さんに肩入れしながら見ると、
黄門様御一行の行いひとつひとつが気に入りません。
由美かおるが忍び込んで証拠の書付を盗んだのは、
住居侵入&窃盗ではないのでしょうか。
越後のちりめん問屋と偽って、偽の通行手形で関所を通過するのは、
公文書偽造&関所破りじゃないのでしょうか。
さらに、悪者さんの手下は、助さん格さんが背中を向けている時は、
律儀に向かい合ってくれるのを待っています。
立派な武士道精神です。
しかし、悪者が背中を向けている時でも、助さん格さん、
容赦なく切りかかっていきます。なんという卑怯者!
挙句の果てに、黄門様御一行の形勢が悪くなると、
どこからともなく風車なんぞが飛んできます。
そもそも。
無用な殴り合いをせずとも、最初から印篭を出せばいいではありませんか。
黄門様御一行も立派な悪者だと思うのです。
しかも、自分たちは正しいと思っている分、たちが悪いかもしれません。

と、このように、勧善懲悪といいながら、
その善悪の基準は、とーってもいいかげんですよ、
ということを暗に伝えてくれる、すばらしいドラマだと思うのです。
なんていうのは、あまりにもひねくれた見方でしょうか。

でもでも。
黄門様が我々も悪者であったー、なんて改心されては、
それはそれで、うまくいかないのでしょう。
悪者は悪者らしく立派に悪の道を進み、
黄門様御一行も卑怯な手を使いつつも悪を退治するとあくまで言い張る、
そんなそれぞれの役割を果たすことが大事、
と、伝えたいドラマなのかもしれません。

来週は、旅をしていた御一行も江戸に戻ってくるようです。
キング・オブ・ワルモノと、わたしが勝手に認定している、
柳沢吉保氏も、きっと登場するでしょうし、
ひねくれた目で見てみてはいかがでしょう!

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